ヤタガラス

名前 ・・・ やたりろ!
 
 種 ・・・ 八咫(ヤタ)ガラス!

 住民登録ナンバー ・・・11
 
 2003年8月18日生まれ

時空を越えて流離う伝説の渡り烏
上古の中国にいた時には
太陽に住み、「辛」と名乗った。
日本に来たときにゃあ
「ヤタガラス」と呼ばれたのサ。
シュールな3本足。
そうさ、「さすらい
の渡りガラス」
とは、おいらのことさ!

長い中国生活のためか、地上に
降りると、中国風の所作に
なってしまう「やたりろ」である!

                   NEXT
ヤタガラス キャラクター

ちなみに、「八咫烏」とは、大きさが
八咫(あた)ある烏のこと

一咫は約12cm。
すなわち
約1m程の大ガラスと 
 言う
ほどの
意味だね。
チャームポイントの足は、3本だよ。
 
 
上古の中国は太陽が十個あって

その一つに住んでいたんだ

でも伝説の弓の名人「羿」に打ち落と
され
、九死に一生を得たのさ
そう、
今から二千六百年ほど前に
日本に来て、神武天皇の東征の
手助けをしたのが自慢だ


今年
2003年は、皇紀2663だよ
 思えば遠くへ来たものだ・・・

 HOME  INDEX

Copyright© 1989-2005 nijio All Rights Reserved.


「やたりろ」の誕生@−中国編

 太古、中国において太陽は十個あった。それぞれの名を甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・
壬・癸と言った。そして、太陽には三本足のカラスが住み、そのカラスたちによって太陽は
空を導かれて行くのだと考えられていた。兄弟である十個の太陽たちは、きちんと順番を
守って空に上り、そのひとめぐりを旬と呼んだ。
現在の日本でも、1つの月を10日ごとに上旬・中旬・下旬と呼ぶのは、その名残である。

 五帝の一人、帝堯(ぎょう)の時、とつぜん十個の太陽が一斉に空に昇った。そのために
海は干上がり、地上の草木が焦げて枯れ始めた。そこで帝堯は、弓矢の発明者にして射
術の名人である羿(げい)に太陽を射落とすように命じた。羿は、空に向かって矢を放ち、
九個の太陽のなかにいる九羽のカラスの体を見事に射抜いた。カラスたちは、地上に落ち
て絶命した。こうして太陽は一個だけになり、地上の人々は死を免れたのだった。
  
 ちなみに太陽に住むカラスの足を三本とするのは陰陽思想に基づくもので、陰数の二は
太陽には不適 であり、陽数である三こそが太陽にふさわしいと考えたらしい。(古代中国
では、三は全てを表す最も重要 な数と考えられていたのだ) ※ちなみに、この羿の話に
は後日談があり、これは後で述べたい。 >>> 新ぶたパンダの冒険Z:
嫦娥・天上の門

 話を戻そう。このとき、辛(から)くも一命を取りとめた一羽のカラスがいた。それが「辛」で
あり、安住の棲み家を失った彼は、このときから「時空を超えて流離う伝説のワタリガラス
やたりろ』」となったのである。
 
「やたりろ」の足跡A−大和編  記紀から (「古事記」と「日本書紀」のことだよ)

 初め、神倭伊波礼毘古(カムヤマトイワレビコミコト)は日向の高千穂の宮にいましたが、
兄の五瀬命(イツセノミコト)とともに東方に天下を治める都を造ろうと大和に向かいます。
瀬戸内海を渡り、難波から淀川を溯上して河内に入り、大和に向かおうとしましたが、
大和の豪族の長髄彦(ナガスネヒコ)の迎撃に遭い、五瀬命が矢傷を負い、撤退します。
(五瀬命は、この傷がもとで後に落命)
 神倭伊波礼毘古は、この敗戦を太陽女神・天照大御神の子孫であるにもかかわらず、
太陽に向かって戦ったためだと考え、紀伊半島を南に迂回して熊野から北上して大和に
侵入することを目指します。
 ところがその途上、熊野の荒ぶる神のために一行は急に気を失って倒れてしまいます。
このとき、熊野の高倉下(タカクラジ)が、天上から下された一振りの横刀(たち)を持って
きて来て、神倭伊波礼毘古に献上したところ、その横刀を受け取るときに、熊野の山の
荒ぶる神は自然とみな切り倒されてしまいます。

 さらに一行は山中で道を失います。このとき、天照大御神 が天上より八咫烏(僕だよ〜)
を遣わし、神倭伊波礼毘古はその教えのままに導かれて八咫烏の後から行ったところ、
無事に吉野川の上流に到着する事ができて東征を成功させる事ができたんだってさ。
ちょい役って思ってたけど、本当は、けっこう重要な役だったんだね・・・

 でもね、確かに道案内を頼まれたことは本当なんだけど、引き受けたのは、ほんのちょっとした気まぐれだったんだ。日本で、天照大御神は太陽そのものだって聞いたからさ。
ちょいとばかり懐かしいな〜って思ったんだよ。
 それだけのことさ。・・・ま、いっか。
ボクの凛々しい姿は、さんぱら国立文書館の新ぶたパンダの冒険V「徐市(じょふつ)」
 
「やたりろ」の足跡B-蝦夷・アイヌ編
 カラスが太陽を救った話

 カムイ(神)が世界を作ろうとしたとき、魔物が邪魔をして太陽を飲み込もうしたんだって。
そのとき、カラスが魔物の喉に飛び込んでのどをつまらせ、太陽と世界を救ったんだよ。
カラスは世界を救ったことで傲慢になり、だから、何をやっても許されると思って、人間の食べ物を盗んだりするようになっちゃったんだ。ついつい、調子に乗りすぎるのは、やっぱり、僕の子孫たちだな〜。間違い無い!
 
「やたりろ」の足跡C-北欧編
  オオガラスの知恵

 北欧では、何でも知っていることを「オオガラスの知恵」というんだ。北欧神話の至高神、
オーディンの両肩には「フギン(思考)」と「ムニン(記憶)」と言う名のオオガラスがとまって
いるんだって。二羽のオオガラスは、朝が来ると、オーディンの肩から飛び立って、夕方に
は世界中のことを見聞きして戻り、すべての出来事をオーディンに伝えるからだそうだよ。
もちろん、これも北欧に現れたときの僕の活躍を伝えてるんだ。
 えっ、分身の術?いやいや、あまりにも僕の活躍がすばやくて素晴らしかったから、そう
見えただけなのさ。本当だよ!
 
「やたりろ」の足跡D -聖書編
  ノアの方舟

 神からの警告を受け、箱舟に家族と動物を乗せて洪水から救ったノアは、水が引いたか
どうかを調べるために始めにカラスを放った。でも、カラスは飛んでいったきり帰ってこなか
った。カラスは、太陽を目指して飛び去ったのだといわれているよね。いや、実はそうなん
だ・・・。久しぶりに見た太陽が懐かしくなっちゃってさ、失敗しちゃったな。
 そう、あれも僕だよ。

「やたりろ」の足跡E -イソップ編  対談(にじお&やたりろ)

 に「イソップ物語の中では、カラスはケチョンケチョンだね。ひどい書かれ方だよ。カラスは、
   完全に仇役だ。かっこ悪いね」
 や「イソップ物語の中のカラス・・・、いや、それはボクぢゃあないよ。だってボクは、イソップ
   なんて知らないもの」
 に「おや、目が泳いでいるよ。でも、ワタリガラスは、瑞兆を運ぶ鳥として描かれているね」
 や「あ、そうそう、そうなんだ。なんたって、ボクは伝説のワタリガラスだからね」
 に「あれ、イソップは知らないんじゃ・・・」
 や「えっ、ああ・・・、そうだ。ボクが知らないのは、確かウソップの方だったよ」
 ちゃんちゃん

ホーム | さんぱら | あやかし |ヘンダ