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知ったか その43  ● 宇宙の水・マーチソン隕石 ●

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マーチソン隕石

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マーチソン隕石の水


 1969年6月28日午前10時45分、オーストラリア東南部のビクトリア州マーチソンに46億年間の宇宙の旅を終えて落下した。回収量約100kgのこのマーチソン隕石と命名された隕石は、いくつか重要な特徴をもっていた。
 その最大の特徴は、原始太陽系の材料であるこの隕石が自重に対して約15%もの水分を含んでいることだった。この水は、太陽系誕生のころに隕石の中に閉じ込められた水、すなわちこの水は太陽系に最初からあった水、つまり地球に海を作ったものと同じ水だと言うことができる。
 
 しかし、この水は本当に隕石の中に含まれていた水なのだろうか。地球上に落下してから染み込んだ水である可能性はないのだろうか。もしそれが隕石の中に含まれていた水であるなら、それは隕石が地球の大気圏に突入する際に蒸発してしまわないものだろうか?
 まず蒸発の可能性であるが、隕石の表面は黒く焦げていて大気との摩擦で高温になったことがわかる。しかし隕石が大気圏を通過する時間はごく短時間で、わずか数秒に過ぎない。長い間冷たい宇宙空間を漂っていた隕石は非常に冷たく、摩擦による熱によっても高温になるのは表面だけで、芯まで高温になることは無い。したがって、中に閉じ込められた水が蒸発してしまうことは無いのだ。
 次に、地球に落ちてから染み込んだのではないかと言うことについて、その可能性はまったくない。もし、地球上で染み込んだ水分があったとしても、少しの加熱で蒸発してしまい、800℃近い温度にまで加熱して初めて出てくる水は、隕石の組織の中に閉じ込められていた水以外に考えられないのだ。

 したがってマーチソン隕石の水は、間違いなく宇宙から地球にやってきた水なのである!
やはり地球の水って、宇宙からもたらされた「天の水」なんだね。♪水は天から、貰い水・・・


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